脇阪寿一、薫一の公式サイト:JS Style.com ホームページに戻る
 

Special

J-style
J-Style
S-Style
Racing
MEDIA
  Biography Gallery partoner media

2007 AUTOBACS SUPER GT Rd.8

 

2007/10/12-14
『SUPER GT 第8戦』


■10月13〜14日 大分県・オートポリス (コース:4.674km)
■決勝 65LAPS 天候 曇り 気温18度、
 路面温度23度(決勝スタート時)
■観客数 24,600人(14日決勝日)

Driver Team 予選 決勝
脇阪寿一/アンドレ・ロッテラー No.1 宝山 TOM’S SC430 9位 6位


早いもので、今シーズンのセミファイナル戦を向かえることになったSUPER GT。今回は、日本最南端にある大分県・オートポリスが舞台。標高800mに位置するサーキットだ。路面のμが低く、バンピーなテクニカルコースとして知られるこのコースはヨーロピアンスタイルのサーキットとしても知られ、毎回アグレッシブな展開になることが多い。
金曜日に行われた練習走行では、決勝で確実なパフォーマンスを披露するため、チームではタイヤ選択に時間を割き、同時にマシンのセットアップを行った。快晴の天気となった土曜日の予選。秋晴れの一日とはいえ、雲が出るとすぐに路面温度が下がる山の天気ゆえ、適切なタイヤチョイスが重要視される。効率的な戦略のもとアタックに挑み、9番手を獲得した。
晴れ間が去り、終日曇天模様となった決勝日。レース中盤で2台の車両が接触、さらにその直後多重クラッシュが起こる荒れた展開となり、長らく黄旗提示のままレースが続行された。No.1宝山 TOM’S SC430は予定よりもやや早めのピットインとなり、終盤はポジション争いだけでなく、タイヤを気遣う走りでレースを巧みにコントロール。6位入賞を果たし、シリーズランキングも5番手へ再浮上。最終戦に向けていい流れを築き上げることになった。

■10月12日・金曜日 公式練習

午前9時30分から11時までの午前のセッションは秋晴れの中で行われ、No.1宝山 TOM’S SC430は7番手のタイムをマーク。今回アタッカーを務めるアンドレ・ロッテラー選手が主に周回した。2回目のセッションは午後2時から。気温23℃、路面温度33℃でスタート、終了時点ではそれぞれ19℃、27℃まで低下した。

開始から15分ほどでロッテラー選手から脇阪へとスイッチ。午前からの変更点を確認しながら走行し、小刻みに好タイムをマークした。GT300クラスとの混走中に再度ロッテラー選手と交代。マシンチェックを行い、全セッションを終了。終盤にベストタイムとなる1分42秒051をマークし、14番手につけた。

「富士のテストで手応えある走りができていることと、今日の走行ではタイヤ本数の制限もあり、あまり周回数を重ねませんでした」と脇阪。限りある条件下でタイヤチョイスの作業を行ったということだが、「決勝を想定したクルマのセットは良いです。いいフィーリングを得ているので、決勝もいい感じでいけると思います。ただ、今回のレースは最終戦の富士でいい結果、つまり優勝するためには中途半端な成績で終わることを避けたいと思っています。正直なところ今のウェイト(45kg)を落としたいので、レースの展開次第では、そのあたりを考慮した戦いになると思います」と今回の戦略を語った。


■10月13日・土曜日 予選

予選日のサーキットは青空が広がる快晴の一日となる。午前10時50分から始まった予選1回目。気温23℃、路面温度30℃と前日午後の走行コンディションとほぼ変わりはないが、前日からの走行で路面コンディションが次第に向上していることもあり、タイムアップに期待が集まった。

タイミングを見計らってコースインしたロッテラー選手は1分40秒842のタイムをマークし、10番手を確保。午後からのスーパーラップ進出のチャンスをつかんだ。

その後、GT300クラスとの混走枠では脇阪が出走。アウトラップ、アタック1周で予選通過基準タイムをクリアし、インラップ、という僅か3周の走行でピットへマシンを戻した。「今回は、オートポリスのコース特性や路面コンディションを考え、性質の異なるタイヤを色々用意しました。決勝でそのときのコンディションにふさわしいタイヤを選択できるよう、あまり予選でタイヤを使いたくなかったんです」とその理由を語った脇阪。「シリーズ終盤は、周りの動きに惑わされず自分たちのやるべきことに集中するのがいいと思うので、自分たちの力を信じてレースをしたい」とディフェンディングチャンピオンらしいコメントを残した。

■10月14日・日曜日 決勝

決勝日の朝は前日とはうってかわりどんよりとした空模様。灰色の雲がサーキット一面に広がった。午前9時25分からは気温19℃、路面温度20℃とレースウィークを通じて一番肌寒さを感じる中で、フリー走行が30分にわたって行われた。

No.1宝山 TOM’S SC430のマシンにはまず脇阪が乗り込む。いつもにはない光景だったが、脇阪によると「決勝でのアウトラップを練習したかったから」というのがその理由。より緻密なシミュレートを行うことで、自分たちのパフォーマンスを最大限発揮しようという気持ちの表れが形となったのだ。計3周を走行し、ピットイン。ロッテラー選手がその後5周し、最後は再び脇阪が周回してフリー走行を終了。セッション自体は、GT300同士の接触や、エンジントラブルでコースアウトする車両が出るなど、一時は赤旗中断に追い込まれる荒れた展開となったが、脇阪は冷静沈着な走りに徹していた。

午後2時の決勝を前に気温18℃、路面温度23℃のコンディションに加え、強い追い風が吹く中で65周の戦いがスタートした。No.1宝山 TOM’S SC430はまずロッテラー選手がドライブ。オープニングラップで早速ポジションを上げ、8位となる。だが、3周目に23号車とサイド・バイ・サイドの展開となり、2台そろってスピンを喫してしまった。幸い、マシンへのダメージがほとんど見られずに済み、ロッテラー選手はポジションこそ15位にドロップしたが、じりじりとその後追い上げを見せた。

しかしながら、ハードプッシュによるタイヤの磨耗は予想以上に厳しく、チームでは予定よりも早めのピットインが得策と判断。結果として通常よりも数周タイミングを早めてのドライバー交代となった。29周目にコースインした脇阪。タイヤマネージメントを意識した走りを行うべく周回し始めたのだが、その僅か1周後に、赤旗中断に匹敵するひどいクラッシュ事故が発生する。

上りと下り、いわゆるアップダウンで構成された第2ヘアピンでGT300の車両が単独スピン。そこに38号車が激しく追突する。このブラインドコーナーで2台のマシンがストップしていた上に、さらに後方でテール・トゥ・ノーズのバトルを展開していた2台が、その勢いのまま突進してしまった。コースの走行ラインを塞いだマシンの周囲にはクラッシュでマシンの破片が散在。ペースダウンするだけでは十分とはいえないほどのひどい状況だったが、レースはこのまま黄旗提示のまま続行される。

このタイミングでドライバー交代を行うライバルたちが現れたが、タイヤの消耗を極力さけたい脇阪はプッシュよりも我慢の走行に徹する。だがその中でもうまく周回遅れの車両を利用し、ライバルを逆転。大半のマシンがドライバー交代を終了するころには6位までポジションを引き上げていた。

終盤に入ると、黄旗無視のペナルティが科せられる車両が多発したが、脇阪はノーミスの走りで善戦。すでにタイヤは余力のない状態だったが、後続車との間隔をうまくコントロールし、そのままチェッカーを受けてハードな戦いを終えることになった。6位入賞により、No.1宝山 TOM’S SC430はドライバーズポイントに5点を加算。ランキング5位で最終戦へと挑むことになった。


■ 脇阪寿一 コメント

今回もクルマのコンディションは良かったです。アンドレが序盤に他車と接触したことでタイヤが早く磨耗してしまい、ピットインのタイミングが繰り上がりました。また、接触でフロントブレーキの効きにも多少影響が出ていたようです。事前にアンドレから情報を得ていたので、交代後は慎重な走りを心がけました。ピットアウトのときは、アンドレがいつもはギアを1速に入れているのに今回はニュートラルの状態でマシンを降りていたようで、それに気づかずアクセルを踏んだので、エンジンの回転数を下げるために少し待たないとギアが変わらず、数秒ロスしてしまいました。途中、抜けそうな状態にあってもタイヤを最後まで持たせるためにプッシュせず、周回遅れをうまく利用して逆転するようにしました。でも残り5周くらいでさすがに前後ともタイヤは完全に摩耗してしまいましたね。無理してプッシュし続けるとブローしてもおかしくないくらいだったので、後続との間隔を見ながら走りました。厳しい条件の中で、自分としてはベストな戦いができたと思います。

今回で8号車がタイトルを決めてしまったのですが、最終戦ではなんとしても勝ちたいと思っています。シリーズランキング争いはもちろん、トヨタ勢のトップを守りたい。ゼッケン1としての今年最後の戦いでいいところを見せたいですね。GT100戦目、またトヨタモータースポーツ活動の50周年の節目を飾るレースで自分の個性ある走りをファンのみなさんに披露できるよう、優勝を目指します。なにとぞご声援、ご支援くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。










 
このページの上部にジャンプ
JS STYLE COMPANY
JS STYLE COMPANY