2005スーパーGT開幕戦
いよいよ開幕、名称も新たにスーパーGT! 開幕戦からスーパーなレースをお魅せしたいと、昨年のオフから服部さんとダンロップタイヤのテストを休まず続けてきました。 この開幕を含めて数戦、僕達は’04年モデルのスープラを使用します。 これは昨年度のランキング順にデリバリーされるからで、悔しくも間に合わない訳です。 でも、’04モデルの良い部分もあるし、チームもエギゾーストの取り回しなどなど、色々な部分で改良を重ねてくれているので、とにかく前半戦から出来るだけポイント獲得して、更に’05モデル投入と考えていました。 しかし、結果を見て頂ければ解る様に、開幕戦は厳しいレースとなりました。
毎レースというか、毎テスト、ダンロップは驚く様な早いスピードで新しいスペックを用意してくれます。 まぁ、これは装着台数が少ない為に製造上、小回りが利くという事でもあるんですが、どんどんテストしてデータを採らないと開発が進まないので、チームのみんなが本当によく仕事をしてくれると、去年からここのレポートなんかでも書いていますが、今回の開幕戦用のタイヤチョイスはその開発スピードに頼り過ぎ、ちょっと失敗したかもしれないと反省しています。 残念ながらタイヤ構造上の話になるのでこれ以上は書けませんが、レースを見られた方は解ると思います、”例え予選がダメでも、レースになれば安定してスピードを出せる”というダンロップの”良さ”をも出せず、”安定性”プラス”予選一発の速さ”を求めてる僕達の理想とは程遠い内容でした。
ただ、そんな厳しい状況の中、たった2ポイントでも獲れたのは良い事で、トラブルも無かったし、最善のレースを一人一人が出来ていたと思っています。 僕個人的な部分で思い返すと、終盤残り8周、明らかにペースの速い#100に追い立てられる
形となり、低い次元ではあるものの”レース”を楽しめました。 実に7周抑えないといけない状況やったので、相手としても最終的には当然当ててでも抜いてくると予想していたし、こっちとしても当てられてもグラベルまで飛ばない姿勢を保つ様にトレースするラインなども含め気を使いました。 でも、#100のジェレミーは全く触れる事も無くフェアにレースをしてくれたので、今度、もし違う状況でも、また良いレースが出来ると思います。
今までの僕達のタイヤ開発は順調に進んできたけど、今回のこの失敗もスイートスポットに入ろうとしている”産みの苦しみ”の様に思うし、今後、良い意味で色々とよく考え、またよく疑いながら進めると思うので良い事!と前向きに考えて頑張ります!