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フォーミュラニッポン第2戦レース結果 in 富士スピードウェイ
Trial 1
(決勝レポートはページ下に掲載)

 シリーズ第3戦の舞台はセントラルパークMINEサーキット。国内でも屈指のテクニカルコースと
して知られる美祢は、ディフェンディングチャンピオン・#1本山哲が得意とするコース。
今回は#1本山と、開幕戦優勝、第2戦2位と好調をキープする#31R・ファーマンを軸に、
勢いのある#55脇阪寿一や#8土屋武士らがどう絡むか、注目が集まった。

 午前9時からの公式練習では、下馬評どおり#31ファーマンが1'14.879の一番時計をマーク。
さらに#55脇阪が僅差で2番手、#8土屋が3番手につけた。 午後1時にスタートした予選1回目。
ライバル勢が次々とコースインする中、#55脇阪はおよそ15分をすぎてピットを離れる。

 1分16秒台前半のタイムでまず3番手につけた#55脇阪は、10分後に1'15.739をマークし、
暫定トップに立つ。これに続いたのが、#1本山、#31ファーマンだった。
 トップタイムに動きが 見られたのは、それから8分後。 #5服部尚貴が1'15.329をマーク、
トップを奪う。

 すると今度は#8土屋が1'15.085のタイムで更新。さらに今回から新体制でレース参戦となった
#68R・ライアンが1'15.207をマーク、2番手に浮上する。目まぐるしく変化するタイム争いに
終止符を打ったのは、#31ファーマン。15秒台の壁を破り、1'14.456をマークする。

 また、#8土屋も0.241秒遅れの1'14.697へとタイムアップ。 さらに#55脇阪、
#7D・シュワガーも最後の粘りを見せ、14秒台に突入。 それぞれ3、4番手で予選1回目を終えた。


 予選2回目は午後3時15分からスタート。 タイムアタックには絶好のコンディションとなり、
即時に多数のマシンがコースインを始める。

 まず上位に名前を刻んだのは、#31ファーマン。チームメイトの#32松田次生とともにタイムを削り、
ライバル勢の出方を見守る。 真っ先に13秒台をマークしたのも、#31ファーマン。
だが、アタック開始30分を経て、トップに立ったのは#55脇阪。 1'13.879のタイムでトップを奪取。

 これに#31ファーマン、#8土屋が続き、ポール争いはこの3人に絞られることとなる。
チェッカーまで残り時間10分を切り、ほとんどのマシンがニュータイヤを装着するためにピットイン。
 作業を終えたマシンが次々とコースへと戻っていく。そしてラスト5分。
まず#8土屋が1'13.658でトップに。

 すると、#31ファーマンがすかさず1'13.360を叩き出す。 脇阪もタイムアップを狙ったが、リフトポンプのスイッチを入れ忘れてしまい、ガス欠を引き起こす。 これでタイム更新はならず、チェッカー。 結果、#31ファーマンがポールポジションを獲得。 #8土屋が続き、#55脇阪は3番手に甘んじることになった。  

 



Final


 前日以上の好天に恵まれた決勝日。 時折強い日差しが顔を見せるレース日和となった。
午前9時30分にスタートしたフリー走行。 まず各マシンともガソリンを多く積み、
決勝セットのチェック等を行う作業に入る。 まず1分17秒台に入ったのが#1本山 哲。

 前日は電気系のトラブルでマシンが思うように走らず、苦戦を強いられたが、
スタッフによる懸命の復旧作業が功を奏し、復調をアピールする。 予選3番手だった
#55脇阪寿一は、ややスローペースで周回を重ねたあと、10分後にピットイン。 
各部のチェックを行い、その後のコースインで1'17.139とタイムを縮め、3番手に浮上する。

一方トップ#1本山はすでに16秒台へと突入。 これを意識するかのように#31R・ファーマンも
16秒台に入り、フリー走行ながら緊迫したタイム競争が展開される。 #55脇阪も徐々に
ペースアップに成功。 折り返しとなる15分後には1'16.408までタイムを縮めて2位へと浮上。
手ごたえを得る。

 しかし#31ファーマンも負けてはいない。 1'16.177のタイムをたたき出しトップへ。
これに#1本山が続き、そこへ#3荒 聖冶が割って入り、#55脇阪は4番手までポジションを下げた。

 しばらく上位4台のポジションに変化は見られなかったが、チェッカー直前に#55脇阪が
1'16.130のタイムをマーク。 #31ファーマンに0.047秒の差をつけ、トップでフリー走行を終えた。

 午後2時30分。風薫る5月らしい天気の中、62周にわたる長丁場のレースがスタート。 レッドランプ
からすぐさまグリーンランプに変わり、フロントローの2台、#31ファーマンと#8土屋が難なくスタートを
決める。 しかし、2列目アウト側スタートの#55脇阪はスタートを失敗。 出遅れたために後続に飲み
込まれ、また1コーナー飛び込みで接触、痛恨のスピン。 マシンが後ろ向きとなり、一気に最後尾まで
ポジションを落としてしまう。

 逃げる#31ファーマンに対し、2番手の#8土屋は#32松田の猛追に遭い、序盤から苦しい展開。
時折サイド・バイ・サイドのドッグファイトを繰り広げたが、#8土屋が一歩もひかず、
#32松田をシャットアウトする。

 一方の#1本山、スタートこそ7番手だったがオープニングラップで5番手に浮上。
怒涛のハイペースで前車との差を一気に詰める。 さらに、13周を終えてライバル車よりも早めに
ピットイン。スムーズなタイヤ交換を終え、コースへと舞い戻る。 この作戦は、その後ライバル勢が
タイヤ交換を終えてコースインすると、本山がすでに前を走っている、という形で結果を残し、
レース前半を終える頃には#31ファーマン、#1本山、#32松田というオーダーでトップ争いを繰り
広げるまでに至った。

 スタートで出遅れた#55脇阪だが、その後懸命の追い上げでポジションアップを狙い、先手を打つ予定で
タイヤ交換を8周目に遂行。 ところが、ピットスタート時にリミッタートラブルによりエンジンがストール。
これでまたしてもタイムロスを作ってしまい、再び後続へとポジションを下げるハメになる。

 レースは中盤を終え、依然として#31ファーマンが独走。 これを#1本山が猛追するスタイルが続いたが、
35周目、トップ#31ファーマンのタイムがガクンと落ち、スロー走行する様子がモニターに映し出される。
ミッショントラブルに泣かされた#31ファーマンはここで戦線離脱。去年に引き続き、美祢で勝利を飾る
チャンスを失った。 これにより予選での出遅れも何のその、気が付けば#1本山がトップに浮上。

 2番手の#32松田が懸命にトップとの差を詰めようとプッシュするが、#1本山は冷静にタイム差を読みながら
レースをコントロール。 終盤、トップ争いでの逆転劇にはならず、#1本山が執念で勝利を手に入れた。
また、2位には#32松田、3番手には#8土屋が入っている。 4位は今季FNレースにデビューした#56金石年弘。
5位には先のレースで負傷した#6道上龍から変わった#6光貞秀俊が入り、#11B・トレルイエも初入賞を
果たし、レースを終えている。

 なお、スタートで後退、ピット作業でも悔しいエンジンストール、と荒れたレース内容に翻弄された#55脇阪。
終盤は懸命の追い上げを見せ、前方だけでなく後続車との縦列走行で激しい8位争いを展開したのだが、
51周目にクラッチトラブルのため、ペースをガクンと落とし、翌52周にはマシンをピットに戻し、
自らレースを終えることとなった。


 第4戦は鈴鹿・東スペシャルコース。 それを前にもてぎと菅生では合同テストが予定されている。
各マシンともテストで走りこみを行い、新たなデータ獲得とセッティングの向上に全力を尽くすことになる。
 

 

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