JUICHI WAKISAKA

レーシングドライバー 脇阪寿一 OFFICIAL BLOG

2005.4.24

S耐久 開幕戦 決勝!

決勝日は快晴。最高のコンディションのもとのレースとなりました。フリー走行も無難にこなし決勝を迎えたわけですが思いのほか路面温度が上がりタイヤ的に厳しくなることは覚悟していました。今回ヨコハマタイヤがZのために用意したタイヤが1種類しかなくタイヤに厳しい仙台ハイランドでは路面温度の上昇はそのまま決勝の行方を左右する結果になります。決勝スタート時の路面温度はこの週末を通して最高でしたが、サーキットが山の中にあるため風さえ吹けばその風は冷たく路面温度を下げてくれると考えていました。また、時間が進むにつれてレースの中盤以降は徐々に気温、路面温度とも下がるとも考えていました。
23号車、48号車ともまずまずのスタートを切り23号車がトップ、48号車が5位を走行していましたがリアタイヤへの負担が想像以上に厳しくペースが20周を超えた頃から23号車が8秒、48号車にいたっては10秒以上下がってしまいました。これはレースではよっぽどのことでペースが下がるということはその分ドライバーの負担も大きくなるわけで通常2台ともレースラップの半分あたりでドライバー交代を考えていたのですが、作戦を変えざるを得ませんでした。まず23号車のほうはスタートドライバーの山田選手に出切るだけ頑張ってもらい予定より早めのピットインを考えました。これは路面温度が厳しいスタート時の走行量を少なくして後半路面温度が下がったところを尾本選手にたくさん走ってもらう作戦です。もしそれでも厳しいようなら2ピットに切り替え最後にもう一度山田選手に乗ってもらうという予備の作戦も考えていました。48号車のほうは後半にドライブするヒロミ選手がこの状況で半分以上をドライブすることはあまりにも大変でしかもスタートドライバーの星野選手のラップタイムが下がりすぎてこのまま走り続けても得策じゃないと考え2ピット作戦に切りかえ星野選手を2スティント走ってもらうことにしました。結果は23号車が2位。48号車が5位でした。両方とも狙っていたポジションより少し悪い結果となりましたが、レースの状況を考えると作戦、ピット作業、ドライバーすべてがよい仕事をできたと思うのでよかったと思います。レースが終わってヒロミさんよりメールで“今までのレースで一番楽しかった”といただきました。嬉しかったです。今後もヒロミさんにはよい経験をしてもらってレースをどんどん楽しんでいただいて沢山の人にレースの楽しさを伝えてもらいたいです。
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