SHIGEKAZU WAKISAKA

レーシングドライバー 脇阪薫一 BLOG

2010.11.11

帰国しました。

遅くなりましたが、先週のご報告を。
今回のALMS、珠海戦、木曜日、午前中のフリー走行終盤から雨が降り続き、予報では日曜日まで雨。
そこで早めにレインタイヤでの確認をする事に。
非常に滑りやすい路面の中で数周を走り、チェッカーを受け、セッションが終了。
1コーナーをクリアし、ペースを落として走行していたところで、コントロールを失いクラッシュしてしましました。
場所は水溜りもないストレートで、時速は130kmほど、舵角もゼロ、加減速Gもゼロ。
全く理解出来ませんが、運転していたのは間違いなく僕な訳で、チーム、スタッフには申し訳ない気持ちです。
今まで散々ミスばかりしてきたので、安定を念頭にここ数年運転してきて、最近はグラベルストップさえしていなかったのに・・・。
非常に落胆している僕に、追い打ちを掛ける様なアフォンの訃報。
正直、レースを投げ出して帰りたい気持ちになりました。
アンドレ・クートと同じくポルトガル人のペドロ・ラミーにもこの事実を伝えると、非常に落胆し、言葉を失っていましたが、僕がどうしても言葉を掛けたい旨を伝えると、ポルトガルの連絡先を調べてくれました。
電話をするとアンドレはしっかりしていて、今週のGTに出ると聞き、なんとういう強い人間かと驚かされました。
またチームも限られた状況の中で、しっかり車を修復し、レースに向けて雰囲気も盛り立ててくれました。
レースはプジョーやアウディとのスピード差は歴然ですが、去年の岡山でのトラブルなどは解消され、マイペースではあるもののしっかりと走り切る事が出来た事は、今後の糧となります。
海外レースという事で逆に撤収を急ぐ必要もなく、レース後、多くのスタッフゆっくり話が出来た事も良かった。
応援して頂いた全ての方々とチームに感謝しています。
有難う御座いました。
また今回は、相棒、密山にも精神的に助けてもらった部分が多く、本当に感謝しています。
彼との珍道中や元チームメイト、マーク・ゴーセンスとの話など披露したい事も沢山あるけど、とにかく今はアンドレとその家族の事で頭がいっぱいで、何も書く気になれないので、またにさして下さい。
アンドレとはサッカーという共通の趣味で気が合い、よくピットで談笑していましたが、その横でサッカーボールで遊ぶ可愛いアフォンソの事が忘れられません。
短い人生やったかもしれませんが、最高の愛情を与えられたアフォンソはアンドレや家族に感謝していると思います。
今度、生まれ変わったら、パパの様にドライバーかな?サッカー選手かな?

コメント ( 3 )

ポンチャン アキ :
おかえりなさい。
いろんな思いの中・・・ 本当にお疲れ様でした。
ひぃ :
海外レースお疲れ様でした。
仲間の家族の訃報はつらいものです。
辛い気持ちを持ちながらもレースに出場するアンドレさんは強い人ですね。
108 :
41さん、お帰りなさい。
珠海戦大変だったみたいですね、お疲れ様でした。
アフォン君の事は11さんのブログで知りました…。骨髄移植もして、これからって時だったのに残念です。。。