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Hot Life 2004 S-Specialに戻ります。

5月31日
関空を昼過ぎに出て、夕方にKLIA着。 このままセパンサーキットに行ってコソ練したい気分。 トランジットの空き時間が5時間くらいでめちゃ暇! この時、あまりに暇過ぎてPCを開いた時、日記をつける事を決意。 夕食は、服部さんの影響で”バーガーキング”! とうとう躊躇もなくジャンクフードを口にする様になってしまったか・・・。 その後、空港内のバーでビリヤード・・・一人で! 23時過ぎイタリアへ向けて出発。

6月1日
朝6時にローマのフィウミチーノ空港に着いた。 夜中の12時間のフライトで完璧に寝れたんで朝から元気で、さっさとベニス行きのチェックインをしてゆっくり朝食を食べたかったけど、結構面倒な空港で、しかもこっちが英語で話しかけても平気でイタリア語で返してくる人ばっかしで・・・。 しかし、たとえ空港でもイタリアのカフェはやっぱし雰囲気があって良い! コーヒー飲めんけど・・・。 その後、1時間でベニスに到着。 アルパインスターズのスタッフが迎えに来てくれてて、車中ではサッカーの話で持ち切りのまま約1時間でアゾロという城下町のホテルに到着。 このアゾロという町、半端やなく良い! 小高い山の天辺に昔のお城があって、その周りに昔ながらの城下町。 僕の担当者、PJに電話で『昼御飯までホテルでゆっくりしてて! また迎えに来るから・・・』って言われたけど、あまりの感動ですぐに荷物を置いて、小雨の中、傘も差さずに赤坂ぁ〜、ではなくアゾロね! 1時間後、PJが迎えに来てくれて、ホテルのすぐ近くで昼食。 勿論イタリアン! 昨晩のハンバガー効果で更に美味しく感じた! その後、麓にあるアルパインスターズ本社へ。 PJが案内してくれる1階建ての綺麗で大きな会社には、ほんまに沢山の人が働いてて、PJだけでなく、ゆっくり時間を掛けて沢山のスタッフに会えたのは良かったし、ほんまにみんな2輪、4輪、カテゴリーを問わずレースが好きな人が楽しんで働いてる感じがして、僕も楽しかった。 ほんで、またちょっと離れた所に工場があって、そこには職人さんがこれまた沢山働いてて、レザースーツやブーツなどの力の必要な縫製は男性が多く、柔らかい布、皮などを扱うのは女性が多い。 びっくりしたのは、普通、工場って聞いて連想するんは、”作業着を着たおばちゃん達”って感じやけど、ここの女性はみんなオシャレでビックリ! 夜、また同じレストランでPJ達と夕食。  美味しいご飯とワインで調子に乗って片言のイタリア語で頑張って喋ると店のみんなが喜んでくれた。 彼らにはどんな感じで聞こえてたんやろ!? やっぱし『ワタスィ〜ハ、コノマチィガァ〜キニイリマシタァ〜!』って感じなんかな!? 外人の片言が面白いのは、どこにいっても同じなんやなぁ。

#7  

 

6月2日
やっぱしこの町にめちゃ感動してるみたい・・・5時に目が覚めた! 寝直そうとしたけど無理で、頭の中で”ロッキーのテーマ”を流しながらジョギングに出た。 最初はホテルの周りを走るつもりが、どーも昔から知らない場所に行きたがる習性がある様で、気づけば自分がどこにいるのか?どっちがホテルなのか?解らない場所に・・・。  引き返そうかと何度か思ったけど、日本の代表でアゾロに負けれないと訳の解らない責任感に駆り立てられ結構走ってると、照明付きで綺麗に整えられた芝のサッカーコートを4面も発見! 『やっぱしイタリアは違うなぁ!』と気付けば勝手にコートに入ってた。 『残念、誰かサッカーやってたら交してもらうのに・・・』って思ってたたら、向こうの方でオジさんがイタリア語で叫んでる。 僕は勝手にオジさんが佐野元春ばりに『こっちに来いよぉ! 一緒にやろう!』って言うてんのかと近づいて行くと、顔が怒ってる! 怒鳴りながら指してる方を見ると、デッカイ看板に”AS ASOLO”! 知らん間にプロチームの敷地に入ってたみたい・・・。 そこで少し冷静になり遠くを見渡すと、遥か彼方にアゾロの山・・・。 その後、ホテルに戻れたのは9時過ぎ! ほんで、シャワー浴びて、1時間ほど寝たらPJが迎えに来てくれた。 僕が、『こんなルートで、ここも行った! あそこも行った!』って説明してると、『お前は、フォレストガンプかっ!?』やって。 その後、名残惜しみながらもアゾロに別れを告げ、PJが隣町のカステロフランコ駅に送ってくれた。 ここでPJともさよならーしてベニスへ。 今日の宿泊先は、大先輩、マルコ・アピチェッラさんが住むボローニャなんやけど、友達に『地球温暖化でベニスは沈む可能性がある』って言われて一応行っとく事にした。 駅に着いたらロッカーを探そうって思ってたら、大観光地という事もあり荷物の預かり所があって500円くらいで預かってくれるから便利。 1時間ほどブラブラしたけど、まぁ、ベニスはTVなどで見た事があって感じは解ってたから、やっぱしアゾロほどの驚きはなかったかな・・・。 ほんで、やっぱしここでも何故か裏路地へ裏路地へって入って行く自分が不思議やった。  その後、ベニス駅から”世界の車窓から”で約1時間半南下してボローニャ駅へ到着!  ベニス駅もボローニャ駅も改札口はなく、列車を降りるとマルコさんが出迎えてくれた。 実家でホームパーティーをしてるという事でアピチェッラ家へ。 着いてビックリなんは、何千坪あるか解らない小高い山全体が敷地らしい! 車で上がって行くとマルコさんの親戚や友達が集まってた、その建物、『そんな大きないやん。』と思ったたらパーティー用の建物やった! プール、テニスコートを横目で見ながら更に上がって行くとやっと家があった。 1階には、車が何台置けるか解らない程のガレージ。 その周りには、マルコさんがこれまで獲得したトロフィーや写真がめっちゃカッコ良く飾られてた! 夢がまた1つ増えた!・・・けど、今の僕やと場所を持て余すからもっと頑張らんと・・・。 家の中を案内してもらうと、イタリアって感じのセンスの良いリビングの一角に日本コーナーがあって、年代物の家具や鎧が置いてあった。 聞くと、お父さんの趣味らしい・・・。 日本人の僕としては嬉しく、御挨拶しようと探したらソファーで爆睡中・・・。 また外に出て裏山を散歩すると、そこにはヤギ、ポニー、孔雀が放し飼いされてた。 マルコさんのお父さんはイタリアのムツゴウロウさん!? ちにみに、家族のみんなの敷地内の移動は、バギーやゴルフ用カート! 夜、ちょっと離れたマルコさん家へ。 家が2軒くっ付いた感じの作りで、その片側を使わしてもらえて、イタリアでの2泊3日限定の1人暮らしのスタート!

 

6月3日
何っ? 何なの!? 6時に目が覚めた。 興奮しっぱなしって事か!? 午前中はトレーニングも兼ねて、マルコさんの自転車を借りブラブラと近くの町に行って、昼過ぎにマルコさんとボローニャのサッカースタジアム近くのレストランに行った。 こっちのレストランは日本に比べると量も多く、2、3人で行くと何種類かのパスタを盛り付けてくれるから良い! 店のおばちゃんも『こっち食べてから、こっちを食べた方が味わえるわよ!』って感じで色々と親切に言ってくれる。 ただ持って来るだけではなく、客を喜ばせるのが上手やと思う。 昼食も終え、店を出て、ボローニャの中心地に連れて行ってもらった。 まずマルコさんが一緒の内に旅行代理店に行って、予定が変わった分のチケットを買わんとアカンかった。 理由は、明日、UKに行って、まずイギリススーパーバイク選手権で活躍中の加賀山就臣(ユッキー)に会い、彼のレースを観て、次の週にはワールドスーパーバイク選手権で活躍中の芳賀紀行(ノリ)のレースをイギリスで一緒に観る予定で基本的にはユッキーの住んでるボーマスって所に滞在する筈やったけど、先週の日本でのレースでユッキーが怪我をしてイギリスに帰って来れなくなった為、急遽、ノリの居るマンチェスターへ行く事になっ・・・。  ユッキーのレースが観れないのは残念やけど、マンチェスターに行くのも楽しみ。 何と言っても、あの”マンチェスターユナイテッド”のホームタウンやからね! チケットの手配が終わると、マルコさんは用事があって事務所に戻る事に・・・。 夜まで1人でボローニャの街をブラブラする事になった。 僕は気の向くままに歩くのが好きなんで、色々と案内されるより1人の方が好きかも・・・。 このボローニャの中心街、歩道には屋根が付いてる!というか建物の下に歩道があると言った方が正しいかな。 この街はべニスと違って、道なんかも余裕を持って作られてて解り易い。  だいぶ歩いてから、マルコさんに『登ってみろ!』って言われてた”トーレアジィネッリ”って名前の狭いけど高い塔に登ってみる事にした。 この塔、半端やなく疲れる! 天辺まで登れるのにエレベーターはない!・・・って言うか、そんなスペースがない!! 何百段あるか解らん階段も小さいし、手すりの他、落下防止の柵とかもない!(約10m間隔で床はひいてある) 料金は3ユーロと天辺からの景色を考えるとめちゃめちゃ安いけど、まぁ、普通登らんわなっ!? ちなみに下りる時にすれ違ったカップルは今にも倒れそうな呼吸で、『まだ真ん中ですよ!』って言ってやると座り込んでたわー。 その後、ブランドショップの建ち並ぶ通りをブラブラしてると大きなナイキショップがあった。 その周りにはスポーツ好きが集まる?せいか、日本人の僕を見て、『ナカタ! ナカァータ!』って結構言われた。 髪を短くしたから余計そー連想するんかな・・・。 そーこーしてると7時半。 マルコさんの事務所に戻り、その後、家へ。 夕食は、家に友達を呼んでバーベキュー! 雰囲気もそーやけど、やっぱし食材が違うね! 何でも美味しい!! 食事をしながら、色々話をしていると、イタリアでは結構日本のアニメが放送されてて、例えば”ヤッターマン”なんかも知られてる。 そー言えば、フィウミチーノ空港の税関でも、係員に”マジンガーZ”みたいなロボットについて聞いてこられたな・・・。 ほんで、1人結構なアニメオタクがいて、色々と日本のアニメの事を聞いてきたから、『何が一番好き?』って聞いたら、『メズゥ〜ン イックゥクゥ〜』・・・。 よく聞いたら、”めぞん一刻”やって! 読んだ事ないっちゅーねん。

#7 #8

 

6月4日
今朝、マルコさんは事務所で用事があったから、友達がボローニャ駅まで送ってくれた。 こっちでは発車5分前にホームが変わる事もあるからって、親切に列車が出るまで居てくれた。 ボローニャを出て、約2時間でミラノ駅に到着。 車で30分くらいでリナーテ空港。 全然時間が余裕やったんで、2時間ほどミラノをブラブラしょーかなと思ったけど、やめといた・・・。 リナーテ空港から約2時間でヒースロー空港に到着、ほんで約1時間でマンチェスター空港。 空港にはノリが迎えに来てくれてて、何ヶ月か、もしかすると1年ぶりほどの再会! 家に帰るとノリが夜食で美味しいパスタを作ってくれた。 やっぱしイタリアに住んでたから上手いんかな・・・。

     

6月5日
ノリの所属する”レネゲード・デゥカティ”のPRイベントでルートンって町のバイクショップへ朝から出発。 途中、ファクトリーでチームオーナーのマークさん達と合流してルートンに向かった。 2時間くらいで到着すると、そこにはノリの到着を待ちわびたファンが沢山集まってた。 ゆっくり時間を掛けてサインや写真撮影に応じてたんやけど、やっぱしファンの年代の広さにはビックリさせられた! 小さい子供を連れた家族、若いカップル、どー見ても50歳過ぎの夫婦がレザースーツをビシッときめてバイクで来てたりと・・・。 文化や認知度の違いは大きい! 夜はルートンのホテルに泊まり、ショップのみんなで中華料理屋に行った。 みんなでお酒も飲んでたから、イングランドっていう事で結構盛り上がるか!?と思ったけどそーでもなかったな・・・。 やっぱしレースやってる奴は特殊なんやな・・・。 

     

6月6日
11時頃にホテルをチェックアウトしようとしたら、フロントのTVでイタリアのムジェロで行われてるGP125がやってたのでノリと観てたら出るのが遅くなった。 昼過ぎに店に着くとすぐにノリはファンサービス開始。 ちょっと落ち着くと、ノリがスタッフにモトGPを観たいとリクエスト。 休憩がてら近くのバーでTV観戦してたけど、すぐに?で『ファンが待ってるから帰って来て!』って・・・。 夕方、マークさんが店に迎えに来てくれてマンチェスターへ戻った。 夜、マークさん宅でみんなで夕食。 でっかい豪邸にはちょっと前とだいぶ前のF1が2台! もっとビックリなんは、マンチェスターユナイテッド不動のミッドフィルダー、ニッキー・バット選手が遊びに来た事!! サッカー好きの僕に『後でビックリする事が起きるぞ!』ってマークさんが言ってた意味がやっと解った。 しかし、サッカーに何の興味もないノリは『誰ぇ!?』って感じで、逆にニックがノリのレースに興味津々やったんが面白かった。 こっちは天気が良いと9時半くらいまで明るいから、夕食は庭で食べた。 イギリスのご飯はまずい!ってよく言うけど、こっちの古い家庭料理らしいローストビーフとマッシュポテトは美味かったな。 でも、外では基本的にまずい・・・。

   

 

6月7日
昼食は家でノリがフリッジっていうパスタを使ったジェノベーゼを作ってくれた。 その後、マンチェスターの中心街で買い物・・・。 服とかでも、こっちはセレクトショップが多く、もしかするとイタリアよりも物は多いかも・・・。 夜は、ノリのメカニックの誕生日という事で、みんなで夕食に行った。 色々と昔の2輪の話とかも聞けて面白かった!

 

6月8日
この日も昼食はノリが作ってくれた。 キノコのリゾットとオイスターソースの野菜炒めで美味かったよぉー! それからマンチェスターユナイテッドのスタジアムに行った。 ノリが少しづつでもサッカーに興味を持ってくれれば嬉しいんやけ
ど・・・。  その後、近くにマンチェスター最大のショッピングモールがあるん
で、そこで買い物と夕食を食べて帰った。 兄に頼まれてた物も買えたんで一安心。

   

6月9日
朝の10時頃に家を出て、ノリのモータホームが置いてある駐車場に行った。 写真では見た事あったけど、その大きさにはほんまにびっくり! モーターホームと小型トレーラーの全長は22m! 今回のレースは近いシルバーストーンなんで運転手は雇わずノリが色々と自分でセットしてから、乗って来たアウディをトレーラーに載せて出発。 途中、パーキングエリアのケンタッキーで昼食。 こっちではケンタッキーがめちゃ美味しく感じる・・・。 夕方前にシルバーストーンに到着して、ライダーのモーターホーム専用駐車場で色々とモーターホームやトレーラーのセッティング。  ノリのモーターホームが一番デカかった! 何やかんやしてると、このシリーズのスーパースポーツクラスにアルスター・スズキから参戦してる藤原克昭(カツ)が現れた! ノリと同じく、海外転戦を長く続けてるカツと会うのも久々で話が絶えんかった。 カツのチームスポンサーは、メキシコカンビールメーカーのコロナ。 バイクやスーツのデザインもカッコイイけど、ホスピタリティーがまたでっかくてカッコイイ! しかも、食事は美味しいイタリアンばっかしで最高! 勿論、夕食はみんなでお世話になった。 今日からはノリのマネージャー、荒木さんとサーキット近くのホテルに泊まる。 色々と2輪の世界の話を聞けて勉強になる。

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